【2025年6月改定】KDPロイヤリティ率と印刷コストの変更について徹底解説
Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)を利用して紙書籍を出版している方、あるいはこれから出版を予定している方へ向けて、2025年6月10日より適用される「ロイヤリティ率」と「印刷コスト」に関する重要な変更点をわかりやすくご案内します。
この変更は、KDPでの収益や価格設定に直接影響するため、必ず確認しておきたい内容です。
1. ロイヤリティ率変更の概要
2025年6月10日より、KDPにおける紙書籍(ペーパーバックおよびハードカバー)のロイヤリティ率が一部引き下げられます。これは、約20年間続いた印刷ビジネスにおいて初めての主要な改定であり、特定価格帯の書籍に限った変更です。
変更内容
- 従来のロイヤリティ率:60%
新しいロイヤリティ率:50%(一部書籍のみ)
2. 対象となる本と価格帯
今回のロイヤリティ変更は、「希望小売価格が、一定金額未満の紙書籍」が対象です。
| マーケットプレイス | 50%が適用される価格未満 | 60%が適用される価格以上 |
| Amazon.co.jp | 999円 | 1,000円 |
| Amazon.com | 9.98 USD | 9.99 USD |
| Amazon.co.uk | 7.98 GBP | 7.99 GBP |
| Amazon.de / fr / it / es / nl | 9.98 EUR | 9.99 EUR |
※ロイヤリティ率が50%となる場合、これまでの価格ではロイヤリティが0円になる可能性もあります。
3. 印刷コストの変更点
同じく6月10日より、一部のペーパーバック書籍の印刷コストが値下げされます。(※日本は対象外)
印刷コストが削減される対象
標準カラー印刷(Amazon.comのみ)
プレミアムカラー印刷(Amazon.co.uk / .de / .fr / .es / .it / .nl)
これにより、特にカラー印刷を採用している著者にとっては、コストを抑えつつ出版がしやすくなる可能性があります。(現時点では、日本は対象外となります。)
4. 影響を受ける本の確認方法
自身の書籍が今回の変更に該当するかは、KDPの「本棚」から確認可能です。
確認手順
KDPにログイン
該当書籍の「アクション」メニュー(…)をクリック
「権利と価格設定」を選択
希望小売価格とロイヤリティの欄をチェック
※該当する本がある場合、リストをダウンロードできる通知が表示されます。
5. よくある質問(FAQ)
Q1. 電子書籍も対象ですか?
A:いいえ。今回の変更は、紙書籍(ペーパーバック・ハードカバー)のみが対象です。
Q2. 希望小売価格を変更するには?
A:「権利と価格設定」ページで新しい価格を設定し、「ペーパーバックを出版」ボタンを押せばOKです。
Q3. ロイヤリティが0円になるとは?
A:例えば、希望小売価格が$8.00(USD)で、印刷コストが$4.60の場合、60%のロイヤリティなら利益が出ていましたが、50%に変更されるとロイヤリティが0円となる計算です。
6. 今後の対応のポイント
価格の見直し:ロイヤリティが0円にならないよう、希望小売価格を引き上げることを検討しましょう。
カラー印刷の活用:印刷コストの見直しにより、今後はカラー印刷を採用しやすくなる可能性もあります。
KDPのツール活用:ロイヤリティ計算ツールやヘルプページを活用して、影響を事前に把握しましょう。
まとめ
今回のKDPの変更は、一部の著者にとって価格戦略や利益構造に大きく影響する可能性があります。KDPで出版している方は、2025年6月10日までに設定内容を確認・調整することが重要です。
この機会に、自身の出版プランを見直して、読者にも自分にも価値のある紙書籍を提供していきましょう。
参考リンク(公式情報)
※当記事はAmazon KDP公式の発表を元に、中立的な視点で情報提供を行っております。実際の設定はKDP公式サイトにて最新情報をご確認ください。
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